フラッシュカードとは?発達障害の子どもに与える影響
発達障害とフラッシュカードの基本と効果
発達障害のある子どもにとって、フラッシュカードは視覚的な理解を助ける効果的なツールです。
コペルプラスでは、障害児教育の権威グレン・ドーマン博士が開発した「ビッツカード」を参考にしたフラッシュカードを採用しています。
この教材は、絵や写真を1秒以下の高速で見せながら言葉を添える方法で、子どもたちに幅広い知識を届けます。
通常のビッツカードは、使用する写真やカードのサイズが厳格に決められています。しかし、コペルプラスのフラッシュカードは子どもが興味を持ちやすいよう、より自由な形で作られています。
▼フラッシュカードを利用したレッスンの様子
フラッシュカードはなぜあんなに早いの?
フラッシュカードのスピードを見たとき、「こんなに早くて、子どもは理解できるの?」と疑問に思う方も多いかもしれません。
子どもの脳は、素早く動くものに興味を示します。フラッシュカードの目的は、「内容を覚えさせること」ではありません。子どもの興味を引き、刺激を与えることが目的です。
フラッシュカードが発達障害の子どもに役立つ理由
事実をシンプルに伝えられる
子どもは、理屈ではなく、事実をそのまま学ぶことが得意です。
たとえば、リンゴを説明するとき、
- 「赤くて丸いよ」と言葉で伝えるより、実物を見せる方がわかりやすい
フラッシュカードは、この原理を活用し、視覚と聴覚を同時に刺激します。
また、ことばの発達には、広い語彙を持つことが重要です。フラッシュカードで多くの言葉を知ると、実体験もより豊かになります。
たとえば、りんごの匂いや味を楽しむ体験は、「りんご」を知っているからこそ、より価値のあるものになります。
情報を明確に伝えられる
日常生活では、子どもは多くの言葉を耳にします。しかし、発達障害のある子どもは、雑多な情報の中から必要なものを選び取るのが難しいことがあります。
そこで、フラッシュカードを使うと、言葉と視覚情報をシンプルに提示できるため、情報がより明確に伝わります。
この方法により、発達に偏りのある子どもも、ことばを理解しやすくなります。
幼児期の特性に合わせたスピードで伝えられる
子どもは論理的思考よりも、事実の高速インプットと処理が得意です。コペルプラスのフラッシュカードは、適切なスピードで多くの情報をインプットするために活用されています。
インプットされた情報は、日常の体験と結びつき、のちにことばとして表出されることが期待されます。
また、フラッシュカードの時間は1回の療育で約5分と短いですが、その中には多くの学びの機会が含まれています。
フラッシュカードで「楽しく学ぶ」ことが大切!
コペルプラスでは、フラッシュカードの活動を通じて、子どもたちの興味を引き出すことを大切にしています。
一般的に、学習カードといえば暗記や発話の練習というイメージがあります。しかし、コペルプラスのアプローチは異なります。
無理に覚えさせたり、言葉を話させたりすることが目的ではありません。もし子どもが自然にことばを使い始めたら、それは嬉しい副産物だと考えています。
また、大切なのは、楽しく学べる環境を作ることです。そのため、カードの内容や見せ方に工夫を凝らし、子どもが「やってみたい!」と思える体験を提供しています。
たった5分のフラッシュカードの時間でも、発達障害のある子どもたちの好奇心を刺激し、ことばの世界への扉を開く大切な時間となります。